【イオン保険サービス労働組合】労働人口減少や人材の流動化が激しい世の中だからこそ、イオン保険サービスで働くやりがいや意義を感じてもらえるような組織作りを目指す。
保険代理店事業を中心に事業展開しているイオン保険サービス株式会社の企業内組合で構成されるイオン保険サービス労働組合の中央執行書記長 伊藤様に、労働組合の未来についてお話をお伺いしました!(以下、敬称略)
組織概要と自己紹介
組織概要
伊藤:私たちは、イオン保険サービス株式会社の労働組合です。会社の事業内容としては、お客さまに対して保険を販売する事業になります。全国のイオンモールやショッピングセンターに店舗を構え、ご来店いただくお客さまに対して、保険の提案・販売をしています。また、イオングループ傘下のため、イオングループの従業員向けの保険の提案から、イオンモールの建築工事にかかる保険など、様々な内容の保険を提案しています。
イオン保険サービス労働組合としては、非組合員も含め、全社員で合計740名程度で、そのうち、約680名が組合員になります。北は北海道から南は沖縄まで、47都道府県全てではありませんが、全国各地で組合員が勤務しています。そのため、組織構成も1つのブロックではなく、全国6つのブロックに分けて活動をしており、北海道・東北、関東、東海、関西、中四国、九州・沖縄に分かれています。役員体制は、執行委員が現在8名で、8名を除く各ブロックごとにもブロック長を1名ずつ配置し、活動しています。
組合に関わる経緯やきっかけ
伊藤:2023年11月に専従の書記長になりましたので、ちょうど半年経過しました。役員になる経緯についてですが、もともと組合の中央執行委員ですらなかったんです。なかなか前例がないと思いますが、いきなり専従の書記長に任命していただきました。
ただ、私がもともと一般組合員として組合活動に参加していたため、ある程度労働組合に対する理解があったり、通常業務としてお客さまへの保険のご提案といった営業部門の仕事であったり、それに加え、本社での内勤として管理業務を中心に行う推進部門をそれぞれ経験させてもらっていましたので、会社と組合、双方の事を理解している人間なんじゃないかという点もあり、任務が回ってきたのかなと思っています。
注力されている業務内容
伊藤:専従1名体制のため、組合活動の業務を全般的に私が担当しています。TUNAGの運営はもちろん、組合員さんから寄せられる意見を会社に届けて、一緒に協議したり、組合としてのイベントやオンライン上での活動を実施したりなど、活動の企画運営に注力しています。
現状の課題や実態について
伊藤:組合活動をしていく中で、私自身がまだ半年間のみの経験ですし、他の役員8名も1,2年目の方がほとんどです。そういったまだまだ経験が浅いメンバーが多いこともあり、現場で何か活動をしていくノウハウが蓄積されていない点が課題として感じています。活動やイベントを実施したとしても、なかなか人数が集まらなかったり、案内が遅れたり、わかりづらかったりなど、この辺りのノウハウがまだまだ浅いのかなと感じています。
また、TUNAGでチームごとに「毎日投稿!」と決めて運用しているのですが、例えば、組合活動のお知らせを発信しようとなっても、私の割り振りがまだまだ回っていない点やチームによっては、投稿が間に合わなかったりと、運用を回していく難しさを日々痛感しています。もう少し仕組み化であったり、うまくできないかなと試行錯誤しているのが実態ですね。
課題が起きてしまっている原因や構造について
伊藤:もちろん、まだ慣れていないという要素も比重としては大きいかなと思っていますが、まずは、私から各役員に対してサポートや支援をすることが、重要であり、すぐにできることかなと思っています。決して、仲が悪い訳では全く無いのですが、お互いのやりたいことや困っていることが正しく伝わっていなかったり、コミュニケーション不足になってしまっている点も正直あるかなと思っています。
それこそ専従1名体制のため、他の役員は、大半の人が営業活動や店舗でお客さまへの提案販売活動をされていて、毎月の予算や目標があっての組合活動になるので、配慮はしつつも、うまくキャッチボールをしていかないといけないと感じています。なかなか言いづらいことももちろんありますが、まずは役員間のやりとりやコミュニケーションを活性化していきたいなと思っています。
それらの課題の打ち手や取り組まれていること
伊藤:先程申し上げた内容と被ってしまう点もありますが、まずは、コミュニケーションの総量を増やしていくことが一番大事かなと思っています。役員は遠方に離れているので難しいですが、それこそ、オンラインでもいいのでミーティングする場面を増やしてみたりなど、意見交流を活発にしたいですね。双方の意見が共有できると
組合活動で大事にしていること
伊藤:店舗で働く方もいれば、内勤の方からコールセンターで勤務されている方もいて、年齢層も20代から60代まで男女幅広い層が勤務されています。色々な立場の人がいるので、組合員からの意見や様々な物事に対して、俯瞰して見ることを意識しています。
個人や一人の立場だけじゃなくて、様々な人たちの考えを俯瞰して見れるようにならないと、どこかで不満が起きちゃうなと思っています。私自身、冒頭でお話した通り、様々な職種や立場を経験できているからこそ、組合専従になってからは、より皆さんに寄り添いつつも、でも目線は広くみたいな観点を意識していますね。
一方で、「どうしてもこれは変えてほしい!」「こういう活動をしてほしい!」のような意見も数多くいただきます。そのまま意見を聞けば、その意見者にとっては満足できる内容になるかと思いますが、それが他部署のメンバーにも当てはまるかと言われれば、当てはまらないとも思っています。はたまた、会社目線で見たときに本当に働く従業員のためになるのかと言われると疑問が残る点もあると思っています。みんなが満足できるような、会社作りや組合活動ができたらいいなと思っております。
未来への想いやありたい姿について
伊藤:組合活動に参加してくれる人や毎日TUNAGを見てくれる人を増やすことが中期的な目標の1つにあります。どうしても毎回イベントや活動を企画しても、ほとんど同じ人が参加している状況になっています。もちろん、毎回参加していただくこと自体は非常にありがたく思っていますが、参加者から話を広げていき、今まで参加したことのなかった人も来てくれるようにしたいですし、その仕組みや企画を検討していきたいと考えています。
例えばですが、TUNAGの登録者を増やすための紹介キャンペーンであったり、ポイント制度を使った企画であったり、導線設計をしていきつつ、みなさんが楽しく参加できるようなコンテンツなどを企画してどんどん輪を広げていくことを実現したいですね。
また、長期的なビジョンだと、組合だけでは完結できるかは難しいかもしれませんが、社員の方もたくさん入ってきて、組合員数が1,000名規模になってくると、会社としても成長している証拠にもなると思いますので、組合が拡大していけるといいなと思っています。どうしても労働人口の減少や人材の流動化が激しい中だからこそ、イオン保険サービスで働くやりがいや意義を感じてもらえるような組織作りをしていきたいと思います。
今後やってみたい制度や施策
伊藤:部活動の制度があるんですよね。サークル制度のような、自分たちの趣味をきっかけに交流が生まれる事もあるんですよね。ちょうど先日、レクリエーションを開催した際に、関東と東北の人だったのですが、同じ部活・趣味という共通項が見つかった事で、意気投合して連絡先も交換して遊びに行く予定も立てられていたことがありました。こういった組合員同士の交流や会話が自発的に発生するようなイベントや制度を取り組んでみたいなと思っています。こういった場や機会があると、本当に楽しい会社になるんじゃないかなと考えていますね(笑)。
〜伊藤様、ありがとうございました!〜