組合からの情報発信をTUNAGに集約し、コミュニケーションの活性化とペーパーレス化を図る ~既存のHPを廃止し、TUNAG導入を決断した理由とは?~

目次

セミナー概要

一方的なコミュニケーションや紙での広報に課題を感じられている労働組合様は多いのではないでしょうか。今回は、これらの課題解決にTUNAGのご導入によって取り組まれている、ワコール労働組合様にご登壇いただきました。当セミナーでは、ワコール労働組合様のご紹介も含めて、導入いただいた背景、どのようにTUNAGを活用いただいているか、また今後の課題についてお話いただきました。

ワコール労働組合の組織概要と登壇者紹介

登壇者

中央執行副委員長(専従) 山内 一樹 様

2016年に株式会社ワコールに入社し、4年間東京で勤務。
東北地区の百貨店・量販店の営業を担当。
より広い視野・高い視座の職務、多様な人との関わりを求め、
自ら希望し20年より専従の道へ。
22年10月より副委員長として、「評価」「賞与」「組織内活動全体統括」を担当。
より多くの組合員に響く組合活動を行うべく尽力している。

組織概要

ワコール労働組合は、株式会社ワコールの労働組合です。組合員数は約3400人で、約7割以上が百貨店や量販店にて販売員として働く外勤職、残りの約3割が内勤職という特徴があります。拠点は本社の京都、新京都、東京の麹町、福岡の4つです。TUNAGは、2022年10月に導入、2023年1月に組合員に向けて運用を開始しました。

導入背景と導入の決め手

導入背景

TUNAGの導入前に感じられていた課題は、3つありました。

1つ目は対面のコミュニケーションが激減し、つながりが希薄になってしまったことです。以前は、残業の際に上司や同期で飲みに行くことが多かったのですが、コロナ禍で制限されてしまい、コミュニケーションの機会が少なくなりました。

2つ目は、広報紙のペーパーレス化です。広報誌はリアルタイムの発信ができずタイムラグが生じることや、情報が組合員に見られているかどうかを定量的に把握ができないため、課題に感じていました。

3つ目は、ホームページの更新や管理です。ホームページにも広報紙と同じ内容を掲載していましたが、掲載や修正を行う手間がかかっていました。

導入の決め手とは

導入の決め手は3つあります。

1つ目は、支援担当者と二人三脚で運用できることです。運用していく上で生じた疑問をその都度トレーナーに質問ができ、すぐに解消できます。この点は、他社アプリと比較した際の決め手になりました。

2つ目は、全ての情報をTUNAGに集約できることです。導入前は、メルマガ・広報誌・ホームページと様々な媒体で情報を発信していました。組合員が「プラットフォームにアクセスすれば、得たい情報が全て得られる」という理想的な状況を、TUNAGでは実現できると考えました。

3つ目は、TUNAGを導入している労働組合と交流ができることです。他の労働組合の取り組みを学ぶことができ、また同じ悩みを抱える他の労働組合との交流ができるという点は、他サービスではできないため、決め手になりました。

活用事例3選

初回登録キャンペーンで登録率が約60%まで増加!(現在は90%超え)

初回登録キャンペーンの結果、1ヶ月で登録者が組合員全体の約6割まで増加しました。現在は9割を超えています。具体的な取り組みとしては、キャンペーンを3回行いました。

組合員にTUNAGの登録メールを配信したあと、実際に登録をしてもらうハードルを乗り越える必要がありました。そこで、登録をしてくれた組合員に1,000円分のデジタルギフトをプレゼントするキャンペーンを2回実施しました。その結果、1ヶ月で約6割の方が登録している状況になりました。

しかし、初回のキャンペーンで約5割の組合員の登録が進んだものの、2回目のキャンペーンでは初回の時と比較して登録が伸び悩みました。これは他の労働組合でも多く見られる傾向です。

そこで支部の役員を巻き込んだキャンペーンを実施しました。支部ごとの登録の目標数値・未登録者のリストの各支部への共有と、各支部の登録状況を他の支部にも見られるようにしました。その結果支部同士が他の支部に負けたくないと切磋琢磨するようになり、担当範囲で登録していない組合員の人に対して役員が声がけを行うようになりました。最終的には、登録率が9割を超えました。

②組合からの情報発信をTUNAGに集約、コミュニケーションを促すコンテンツも発信!

情報発信のほとんどをTUNAGに集約しました。例えば、先程の読者プレゼントのような一部のコンテンツはTUNAG以外では閲覧できないようにしました。また、賞与月数の決定や労使協議会報告のような重要な情報は、広報誌だけでなく、TUNAGでも発信しています。情報をTUNAGに掲載することで、タイムリーに組合員が把握できるようになりました。

一方で、全てデジタルにすることに抵抗がある方もいらっしゃるので、希望者の方には紙の広報誌を発行しています。重要な情報は広報誌にも掲載しますが、発行が2ヶ月に1回なのでTUNAGで情報を得ている人とのタイムラグは生じています。しかし、TUNAG導入時にアンケートを取り、希望者に広報誌を配布しているので、ハレーションは発生していません。

集約後の組合員の反応は、紙の方がゆっくり見られるといった批判的な意見もあるものの、隙間時間で見れるなど、総じて肯定的な意見です。このように、決して紙を0にするわけではなく、届けたい「人」や「情報」によって手段を使い分けています。

意見収集や質問収集は、ほとんどTUNAGに集約しました。今までは、主に外勤職の方に対して紙の調査票を送っていたのですが、TUNAG上での回答に移行しました。その結果回答の約2800件のうち約2700件はウェブ上で回答いただき、ペーパーレス化が進みました。

コミュニケーション活動についてもTUNAGで発信しています。画像の投稿は、夏に開催した本社支部に回転寿司を呼ぶコミュニケーション活動の様子です。イベントの開催概要・当日の案内開催報告と次回の開催予告をTUNAGで発信しました。開催概要をTUNAGで発信した結果、本社支部組合員の約3分の1がその寿司イベントに参加してくれました。盛況なイベントだったと手応えを感じています。

③2週間足らずで約2,600部から約2,000部まで紙を削減!

TUNAGで情報発信することで、ペーパーレス化が進みました。

広報誌の発行を2週間で約2600部から約2000部まで、現在では約1500部まで減らし、その分の印刷・発送費用を削減できました。発行部数の減少によって発送作業にかける時間が減少し、よりコアな労使活動にかけられる時間が増加しました。

また、意識調査の回答率や回答期限をタイムリーに発信しています。そうすることで、催促感をあまり出さずに、回答を促進できるようになりました。

相談窓口もTUNAGに集約しました。

以前は電話での相談対応がメインでしたが、電話をする時間がない人や電話での相談に慣れていない人が多く、相談に対するハードルが高い状態でした。しかし、TUNAGに移行してからは、スマートフォンやPCからいつでも気軽に使えるので、小さい問い合わせから重い相談までコミュニケーションが増えました。相談内容によっては、オープンや匿名など選択できるので安心して利用することができます。

今後実現していきたいこと

現在、登録率は90%達成していますが、実際に定期的に利用してる方は少ない状況です。週に2・3日以上ログインする組合員は2割弱で、週に1日もログインしていない方が大半を占めています。今後は、TUNAGの利用率が高い状態を実現したいです。そのための具体な取り組みとして以下の3つを考えています。

1つ目は、中央本部から組合員への発信です。定期的な発信を見にきている方が多いので、中央や支部ブロックの方からの発信を増やしていきたいと思ってます。

2つ目は、組合員から全体への発信です。組合員自身から全体に発信しやすいようなコンテンツの整備を考えています。

3つ目は、組合員同士のコミュニケーション・交流の活性化です。全て置き換えられるとは思っていませんが、コロナ禍で希薄化したコミュニケーションが、解消できるようなコンテンツプラットフォームにTUNAGがなればいいなと考えています。

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この記事を書いた人

「for UNION」編集長。
2020年にスタメンに新卒入社。
その後、2022年1月に労働組合向けアプリ「TUNAG for UNION」を立ち上げ、現在はマネージャーとして、事業拡大に従事。

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