【DCMユニオン】組合と組合員、組合員同士をつなぐ組織を作りたい。

約15,000名の組合員で構成されているホームセンター事業を中心に事業展開されている「DCM株式会社」の労働組合で中央副書記長の上田様(写真右)にどんな想いを持って組合活動に取り組まれているのか、労働組合の在り方や未来についても交えながら、お話をお伺いしました!(以下、敬称略)

目次

組織概要と自己紹介

組織概要

上田:DCM株式会社は、ホームセンター事業を展開しており、北海道から九州まで39都道府県で約676店舗(2024年2月末時点)あります。2021年3月にグループ5社(DCMカーマ、DCMダイキ、DCMホーマック、DCMサンワ、DCMくろがねや)が統合してDCM株式会社が誕生し、DCMユニオンはその中にある労働組合です。

現在組合員数は、全体で15,000人程います。そのうち正社員が3,000人弱、パートの方が12,000人程で比率としては、1:4ぐらいです。正社員の男女比は、1:5ぐらいで男性が多いですが、パートさんは女性が多いですね。本部は東京にありますが、書記さん含め合計で12名いる専従者は、北海道、岩手、愛知、愛媛にも配置しており、地域により密着した運営活動ができるようにブロックごとに配置する体制を取っています。

また、9月1日に株式会社ケーヨーを統合するのに伴い、組合員が増加し2万人超の規模になります。組織構成としては、現在、北海道・東北・関東甲信・東海・北陸近畿・中国四国九州の6ブロックに分かれており、各ブロックには専従者であるブロック長がいます。ブロック長を中心に、オルグ活動やブロックレクリエーション、エリア会議を開催しています。

また、各店舗には必ず一人組合役員である職場委員がおり、通常勤務をしながら職場レクリエーションの企画・開催や定期大会やエリア会議へ出席し組合からの様々な情報を伝達するなど、組合と職場をつなぐ役割を担っていただいてます。また、20名以上組合員がいるような大きな店舗には、職場委員のフォロー的な役割として、副職場委員という方も配置しています。

自己紹介

上田:私は、まだDCMになる前のホーマックという北海道東北中心にあるホームセンターに2013年に入社しました。最初は店舗に配属され、東北の店舗を中心に5年程ホームセンターで勤務し、フォークリフトの運転や売り場作成、自転車修理はもちろん、植物や土、物置から日用品まで様々なものを接客販売していました。

夏は暑く、冬は寒い、重い物も多く、体力勝負な業務で大変ですが、様々な商品知識が身につき、接客も好きでしたので、店舗は楽しかったです。先程お話した職場委員は、勉強のために若手の方々が担うことが多いのですが、私も2年目の時に職場委員をやってほしいと声がかかって組合活動に関わるようになりました。

レクリエーションなどにも色々参加させてもらい、八戸で勤務していた時には、職場委員の上の役割(八戸エリアのブロック長)というのをやらせていただいていました。このような中で、専従者をやってほしいという声をかけていただき、最初はお断りしていたものの当時勤務していた山形へ委員長自ら来てお話をしていく中で、最終的には2019年より専従者となりました。現在は、中央副書記長を担い、東京の事務所で勤務しています。主には、TUNAGの運用や共済や会計業務などを中心に行っています。

DCMユニオンの現状や課題

上田:全国に店舗展開しているので、全国各地の組合員に対して組合活動の周知を行っていくのが難しく感じています。また、複数の事業会社が統合してから3年が経ちましたが、事業会社ごとの価値観や風土、企業文化のようなものが今でもまだまだ1つになれていないのではないかというのも課題として感じています。

本当は、組合が直接会って話すなど対面での発信やコミュニケーションが重要であると思っていますが、北海道から九州まで組合員がいるため、一人一人に会って話すことは時間も労力もかかります。そこで、組合員がアプリ上で繋がってリアルタイムでの情報連絡やコミュニケーションが取れるTUNAGを導入しました。さらに、様々な申請などもTUNAG上で集約し、ペーパーレス化・業務効率化も進めています。

また、統合以前は、活動内容はもちろん組合員範囲などもバラバラで、「組合ってあったんだ」とか「組合費引かれてるけど何をやってるの」という声があったりなどまだまだ理解されていない部分が多い点も課題ですね。

組合活動の中で大事にされていること

上田:より多くの組合員に活動に参加してほしいなと思っているので、企画をどんどん増やしていって多くの方々を巻き込んでいくことは今後も大事にしたいと思っています。実際にレクリエーションなど色んな企画をブロックごとに開催してはいますが、参加できる方が限られています。そこで、TUNAGを活用し、より多くの方に気軽に参加してもらえるようにしたいですね。

私が色んな投稿をして発信していくというのももちろん良いと思いますが、何か企画をして参加してもらえるような機会を多く作っていきたいと思っています。

DCMユニオン様の未来

上田:災害発生時にTUNAGを通して情報を集めたり、組合で備蓄して保管している物を災害時に状況に応じて配送したり、セーフティーネットのようなものを整えたりしていきたいと思っています。また、今の所の計画としては、2027年を目処に組合員同士を繋ぎ、TUNAGを通して活動参画を促していきたいとも思っています。具体的には、リアルタイムな情報発信や、会議体・レクリエーション・いろいろなアンケート・各種精算など複数のものを集約できるようなツールとなるよう整えていきたいです。

そして、地域が広いので、地域ごとの色んな情報を必要な時に組合員にリアルタイムで届けられたら良いなと思います。さらに将来的な話でいうとTUNAGが浸透してきた頃には、産休・育休を取られていたり長期で休まれていたりする方々を繋ぐツールとしても活用していきたいと思っています。

もちろんこちらから様々な情報を発信してはいますが、情報が途絶えてしまうと不安になったり孤独になってしまうこともあると思います。そういった時に、繋がりを保てるようなツールにしていきたいです。まずはTUNAGの登録者を増やす、使ってもらうことが大前提ですが、TUNAGには様々な可能性があると思っています。その可能性を十分に活用し、組合と組合員、組合員同士をつなぐツールとして進化させていきたいです。

〜上田様、ありがとうございました!〜

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この記事を書いた人

「for UNION」編集長。
2020年にスタメンに新卒入社。
その後、2022年1月に労働組合向けアプリ「TUNAG for UNION」を立ち上げ、現在はマネージャーとして、事業拡大に従事。

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