労働組合に入るメリット・デメリットとは?

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労働組合とは

労働組合とは、労働者がより良い労働条件などを目指して自主的に結成する団体のことです。会社側と対等な立場で交渉ができるように、労働者が集まって組織化したものが労働組合とイメージすると分かりやすいでしょう。労働組合は、労働基準法という法律に基づいて認められており、労働者の権利を守るための重要な役割を担っています。

労働組合の主な役割は、使用者と労働条件について交渉することです。労働条件とは、賃金、労働時間、休日、休暇、福利厚生など、労働者の労働環境に関することを指します。労働組合は、組合員全体の意見をまとめて使用者に要求し、交渉を通じてより良い労働条件の獲得を目指します。

また、労働組合は、労働者が安心して働くことができるよう、労働環境の改善にも取り組みます。具体的には、職場の安全衛生対策の推進、ハラスメントの防止活動、育児や介護と仕事の両立支援などを行います。

さらに、労働組合は、労働問題に関する法律や制度に関する情報提供や相談対応も行います。労働者が、解雇、賃金不払い、長時間労働などの問題に直面した際に、適切なアドバイスやサポートを提供することで、労働者の権利を守ります。

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労働組合に入るメリット

労働組合に加入するメリットとしては特に、「団体交渉権の獲得」「労働条件の改善」「法的サポート」「相談しやすい環境」の4つが挙げられます。

交渉力の強化

労働組合に加入する最大のメリットは、使用者と団体交渉を行う権利、すなわち団体交渉権を獲得できることです。団体交渉権とは、労働条件について使用者と対等な立場で交渉し、合意した内容を書面で締結する権利を指し、労働者の権利として憲法第28条で保障されています。

個人で使用者と交渉する場合、立場が弱く、希望する条件を引き出すことは難しいのが現実です。しかし、労働組合に加入することで、組合を通じて会社と交渉することができるようになり、より有利な条件を引き出しやすくなるでしょう。

労働条件の改善

労働組合は、労働条件の改善のために、使用者と団体交渉を行ったり、行政機関に働きかけたりするなど、様々な活動を行っています。労働組合に加入することで、組合の交渉活動による恩恵を受けることができます。

例えば、賃金に関しては、労働組合に加入している労働者は、加入していない労働者と比べて、平均賃金が高い傾向にあります。また、労働時間についても、労働組合に加入している労働者は、加入していない労働者と比べて、残業時間が短い傾向にあります。

このように、労働組合に加入することで、労働条件の改善を実感できる可能性が高まります。

法的支援と保護

労働問題に直面した際、労働組合に加入していれば、組合に所属する専門家や弁護士から法的アドバイスやサポートを受けることができます。

例えば、解雇や配置転換、ハラスメントなどのトラブルに巻き込まれた場合、労働組合が加入者をサポートすることで、労働者の権利を守ることができます。また、労働災害に遭った場合も、労働組合が加入者をサポートし、適切な補償を受けられるよう支援してくれます。

社会的ネットワークの構築

労働組合に加入することで、同じ職場の労働者だけでなく、他の企業や業界の労働者とも交流する機会が生まれ、社会的ネットワークを築くことができます。他の労働者と交流することで、労働問題に関する情報共有や、労働運動への参加など、様々な活動に繋がる可能性があります。

労働組合に入るデメリット

労働組合に加入するかどうかは、加入することで得られるメリットだけでなく、デメリットと比較して判断する必要があります。労働組合に加入する主なデメリットとしては、「組合費の支払い」「組合活動への参加義務」「労使関係の緊張」「組合の方針と個人の意見の相違」などがあります。

組合費の支払い

労働組合に加入するためには、毎月一定額の組合費を支払う必要があります。組合費の額は、労働組合によって異なりますが、一般的には、月額数千円程度です。組合費は、労働組合の活動資金として、団体交渉や労働相談、組合員の福利厚生などに充てられます。

組合費を負担と感じる人もいるかもしれませんが、組合費を支払うことで、上記のようなメリットを享受できるという点も考慮する必要があるでしょう。

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組合活動への参加義務

労働組合に加入すると、組合活動に参加する義務が生じます。具体的には、組合の会議やイベントへの参加、組合費の徴収、ストライキなどの労働争議への参加などが求められる場合があります。組合活動への参加は、労働者の権利を守る上で重要ですが、場合によっては、業務時間外にも時間を割く必要があり、負担に感じる人もいるかもしれません。

労使関係の緊張

労働組合が、使用者に対して、強硬な姿勢で要求を突きつける場合、労使関係が悪化する可能性があります。労使関係の悪化は、職場環境の悪化や、労働者のモチベーション低下に繋がる可能性も否定できません。

ただし、労働組合は、労使関係を悪化させることが目的ではなく、労働者と使用者が協力してより良い職場環境を作っていくことを目指しています。

組合の方針と個人の意見の相違

労働組合の方針や活動内容が、個人の意見と必ずしも一致するとは限りません。組合の方針に反対する場合でも、組合員として従わなければならないケースがあり、不満を感じる人もいるかもしれません。

労働組合への加入を決める際のポイント

労働組合への加入は、メリットだけでなくデメリットも存在するため、加入前にしっかりと検討する必要があります。労働組合への加入を検討する際のポイントとしては、以下の3つが挙げられます。

自分の職場の状況を理解する

労働組合への加入を検討する際には、まず、自分の職場の労働条件や労使関係を把握することが重要です。労働条件が悪く、使用者との交渉が難しい状況であれば、労働組合に加入することで、改善される可能性があります。

組合の活動内容と実績を調べる

労働組合によって、活動内容や実績は異なります。加入を検討している労働組合の活動内容や実績を調べることで、自分のニーズに合っているか判断することができます。

具体的には、組合のホームページやパンフレットなどを確認したり、組合員に直接話を聞いたりすると良いでしょう。

まとめ

労働組合に加入するメリット・デメリットを紹介しました。

労働組合への加入は、労働者の権利を守る上で有効な手段となりえますが、メリットだけでなく、デメリットも存在します。加入を決める前に、しっかりと情報収集を行い、慎重に判断することが大切です。

労働組合への加入を検討する際には、組合費や組合活動への参加義務などのデメリットも考慮した上で、メリットとデメリットを総合的に判断することが重要です。

ぜひ今回の内容を参考に、労働組合への加入について検討してみてください。

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この記事を書いた人

筑波大学国際総合学類卒業。2023年にスタメンに入社し、人事労務・情報セキュリティに関するデジタルマーケティングを担当。 現在は「for UNION」の立ち上げメンバーとしてメディア企画に従事。

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